歌謡ショーでお遍路めぐり♪
5月21日、気象庁より沖縄・奄美地方の梅雨入りが発表されました。夏の前の準備期間ともいえる梅雨の時期。大災害にならない程度の恵みの雨となることを祈ります。
日々暑くなっていますが、まだまだ通勤途中にはお遍路さんの姿が。みなさん、装束をまとい元気に札所を目指して歩かれています。
弁天座では、5月19日(日)、へんろ歌手・藤田賀子さんによるお遍路歌謡ショーとひとり芝居が開催され、60人ほどのお客様がお芝居と歌で四国霊場を一緒にめぐりました。
当日朝はあいにくの雨でしたが、開場前から弁天座周辺にはお客様の姿が見られました。
開演時間になり、法螺貝を合図に公演開始。
最初のステージでは、スペシャルゲストのカンカラさんによるコント。ベテランの3人によるリズミカルなコントに、お客様は笑いっぱなしꉂꉂ(˃▿˂๑) 私も「お江戸でござる」を見ていたので、ついつい見入ってしまっていました。お遍路に関する豆知識もはさんでくれました。
株式会社ぶつだんのもり.マスコットキャラクター・もくりんくんと、もえちゃん、藤田さんによる体操の後は、「かくれ「へんろ」文字を探せ!」が出来た方に藤田さんの故郷・青森のリンゴジュースがプレゼントされていました♪(青森県は藤田さんのふるさとだそう♪)
こんな風に、館内の数か所に「へんろ」「感謝」の札が隠されています…。
続いて、遍路一人芝居。森春美さんの著書で、一世を風靡したエッセイ&朗読音声シリーズ『女へんろ元気旅』。藤田さんは、四国の美しい自然と熱い人情に感動しながら歩いた遍路の記録に魅了されたそうで、その遍路世界を一人芝居で演じます。
著者の森春美さんは平成2年、富士山に登ったことをきっかけに、お遍路の全行程を歩いて巡拝したいという想いに駆られ、徳島にフェリーで渡り、四国の札所をめぐったのだそう。土佐は「修行の地」と言われるだけあって、辛そう…!
夜通し歩いてバテてしまったり、仲間とはぐれてしまったり。高知は修行の道場と感じることが多かったそうです。色々な苦難が訪れるなか、遍路地図の作者との出会いや温かいお接待は、森さんの心を癒してくださったんでしょう。歩けること・遍路できることの幸せを感じたそうです。
遍路に出てからの7年間は、バブル崩壊や阪神淡路大震災など、色々あったそうです。そのなかで、強さを与えてくれた歩き遍路。お遍路という文化を未来に伝え、次に残していくことが役目ではないかと感じたそうです。
歌謡ショーのステージでは、高知県の大月小学校お遍路授業の3年生と作った「アサギマダラ」(2017年/大月へんろ道テーマソング)や、お遍路をテーマにした「お遍路札所巡り」「お遍路修行旅」などを披露。
藤田賀子さんはラジオのアナウンサーも経験されているので、何といっても声が良い!!語って歌って踊って、時に会場のお客様を巻き込みながら楽しそうに走り回って…の2時間でした。
また、今回は県外から来たお遍路さんたちがスタッフとしてお手伝いされていました。改めて、人の繋がりの大切さ、ご縁や温かさを実感したコンサートでした。
そもそも、遍路は平安時代の説話集『今昔物語集』にも登場するほどの歴史ある四国の文化。日本遺産に認定されており、霊場を結ぶ遍路道の一部は、国の史跡指定を受け保護されている一方、お遍路さんの減少や高齢化などに伴い、お接待などの機会が減り、遍路道も長年の風雨などで破損や草木が生い茂り、安全に歩くことのできない場所があります。
お接待に代表されるように、地域の人々と共存し、地域の人によって生かされてきたお遍路文化。藤田さんをはじめとする88プロジェクトやへんろみち保存協力会の方々は、日々、遍路道の整備や復元、講演活動などに携わっています。
こうした活動で、遍路の文化・魅力を身近に感じてもらい、また、日本が誇る文化の一つ・四国遍路の遍路道や地域活性化につながれば良いですね (๑•̀ – •́)و✧